古村

2020年6月19日 金曜日

ご挨拶


はじめまして、4月から高田造園に入社しました古村と申します。
入社して、まだ2ヶ月足らずではありますが、これからは、自分も定期的に高田造園での学び、発見、日常をブログを通してお伝えしていきたいと思っております。どうぞ宜しくお願いいたします。



高田造園に入社して、まだ2ヶ月しかたっていないのですが、
あっという間の2ヶ月であり、非常に濃厚な時間を過ごさせていただいています。


自分は、高田造園に来る前は、関西の造園会社で働いておりました。
そこで造園業のやりがいを教えていただき、面白さを実感する機会がありました。


しかし、仕事を続けていくうちに、ジレンマを感じることも多くなっていました。

自分は、「都市に、住環境に自然を、緑を感じられるようにすること」に意義、素晴らしさを感じて、この仕事を始めました。

しかし、仕事を続けていく中で、果たして自分は、自然というもの、樹木、植物というものをそもそも理解しているのだろうか。
自然の摂理、生態系、自然の力、樹木の力というものを理解して、そこに畏敬の念を持てているのか。
そもそも、その環境や土地が弱っていたり、傷んでいることを気づけているのか。

それらのことに気づくことや説明することができない自分に矛盾を感じ始めていたときに、
高田親方の書籍や、文章に出会いました。

あたかも森の中にいるかのような、生命力豊かな樹木が茂る、表面に見える庭と言う空間の美しさ、豊かさはもちろんのこと、
それ以上に、眼に見えない、土中環境などの、その土地そのものの環境、地形、生態系、空気までを考慮し、環境を改善して行く考えに、
多くの発見とともに、強い感銘を抱き、高田親方のもとで、自然の摂理、自然の力を学び、それらの力を人間も共生という適切な形で享受し、それらを後世へと持続可能な形でつなげていくことができるようになりたいと思い、入社を希望しました。







入社してから、
自然の摂理、循環というものを常に考えさせられる毎日を送っています。

「循環」

「土に還る」

「土地の呼吸」

「先人の知恵、先人の偉大さ」

今まで全く意識できていなかった、矛盾なき本質的な自然の循環というものに、
理解はあまりに不十分ですが、意識だけは強く向くように変わってきていると感じます。

それによって、
日常の景色が全く違うものに変わってきています。

樹木による涼しさ、空気の違い、生きものの鳴き声、風の流れ、せせらぎの音

ふとした時に、そこに意識、視線が向いていることに気づきます。

地形への意識、地形の高低差、勾配、空気の淀みや綺麗さ。
今まで感じ取れなかったことに気付く瞬間が、僅かですが、確かに増えています。

目に見えるものはもちろんのこと、微生物などを含めた目に見えないもの、
様々な音、声、香り、感触を通じて、繊細な機微を感じとることの重要性、素晴らしさ。
まだまだ、そうした繊細な機微を感じ取ることは、あまりに不十分でありますが、
それらを敏感に感じとることができるよう、意識を研ぎ澄ましていきたいと強く思う毎日です。









高田造園において、現場で発生する物は、基本的には、その土地に還るように、その現場での貴重な資材として全て活用していくことが基本的な考え方であります。
今までゴミとして捉えられていた、剪定枝などが、すべて横溝、縦穴に活用され、土に還ることは、今までのブログでもたくさん触れられていますが、
改めて、この仕事は「循環」という考え方が根底にあることを強く実感します。



駐車場造成工の一部です。






駐車場も固めて造成するのではなく、横溝、縦穴を張り巡らせ、土地が健全に呼吸しながら、安定していく駐車場として永続していきます。





石積み工

石積みの隙間には有機物として炭、薫炭、わらを敷き詰め、分解の過程、菌糸を誘引し、樹木根を導き、安定させていきます。


石積のみで土地を安定させるのではなく、菌糸、樹木の力で安定、永続へと導きます。
そこには自然本来の作用を、畏敬の念を持って活かし合う先人の心が見えてきます。








瑞々しい新緑の輝きから、春の気配を感じていたのも束の間、
猛暑日のような暑さが既に到来している今日この頃ですが、
水分補給なども含めまして、体調管理を徹底して、
日々五感を働かせ、学び、気付き、成長していけるよう、日々を大切に過ごしていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。






投稿者 株式会社高田造園設計事務所

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