稲村

2020年10月26日 月曜日

残暑が残る中、涼しさを求めて

暑かった夏もいつの間にか過ぎ、段々と肌寒くなってきましたね。
ご無沙汰しております、高田造園の稲村です。

しかし、題名にもあるとおり、今年の夏も暑かったですね。
そんな中、お盆休みは涼しさを求めて山に行くはずだったのですが・・・
お盆休み数日前に足の靭帯を切ってしまい、どこにも行けずに家に籠っていました。
そんな中でも、助けになってくれたのが、ベランダで育てている苗木たちです。
暑い中でも、毎日健気に生長し、見ているだけで本当に癒されました。
コロナ禍で家に籠る機会が多くなったという方もいらっしゃるとは思いますが、少しのスペース(ベランダなど)があれば植物を育てて、愛でることをお勧めします。
その植物はきっと元気に生長しあなたを癒してくれると思います。

そして話は元に戻りますが、9月に連休を頂き、歩くのに支障がなくなってきた僕は、たまらず毎年欠かさず行ってる栃木の山へ。。。


先ずは奥日光にある戦場ヶ原周辺へ
千葉ではまだ残暑を感じる中でしたが、この周辺では早朝で15℃、少し肌寒さを感じるぐらいでした。
空気も澄んでいて気持ちいー


歩いていると倒木もちらほら
しかし、健康な山の中ではそれを母体新たな命を育みます。



倒木から出てきたミズナラの実生。
健気で可愛いですね。
ですが、このミズナラも数年後には大木になり、次世代の山の一部になってくれることを願います


この中で呼吸ができることが喜びです。
心身ともに浄化されていくような感覚になりますね。



わかりにくいんですが、幹の周りにあるモヤモヤ。
実際には目で見てわかるぐらい、かなりの量が蒸散されていました。
大木は1日に膨大な量の水分を蒸散すると聞いていましたが、実際に目にすると本当に驚かされます。



いたる所から小さな湧き出しが見られ水も綺麗です。

最後は圧巻の湯滝。


約15キロのトレッキングを終え新たな目的地へ。



次に訪れたのは、夏になると毎年来ている尚仁沢です。
塩谷町にあるこの沢は、名水百選にも認定されており、自然豊かな湧水地です。
しかし、入った直後からこの状態でした。


砂防ダムの下を呼吸を取り戻そうと綺麗な谷を作っていました。
しかし、まるでマスクをするように新たに・・・
その周辺の斜面は泥水が流れたあとが見られ、下にも泥が堆積していました。

そしてもう1つ、
ここからしばらく歩いて気づいたのですが、足にぷっくらと膨らんだ山ビルが何匹か。
山ビルは土中の水と空気が滞った、荒れた山に発生しやすい生き物です。
毎年訪れていて、勝手にいないものだと思い込んでいましたが、ついにここにもか・・・
この先の状態も不安になりましたが、いざ先へ



道中、水の濁りはあまり見られず、相変わらず綺麗です。



水中でも根を出すことができています。



ブナなどの実生も多く見られ、木々も活き活きしてるように見えます。





相変わらずここはいいな。





段々と湧き出し口に近くなってきました。



湧き出し口です。
ここは山の中腹ですが、やはり水は湧き出してはまた伏流することを繰り返す必要があると、改めて教えてくれます。
その過程があったからこそ、土中で何度も浄化された綺麗な水が湧き出してくるのだと。

やはり何度ここにきても毎回新たな癒しと感動と発見、とにかく沢山のことを与えてくれます。
本当に自然は素晴らしいです。


しかし、今回見た中でも水量の減少は年々おきていると感じましたし、ここに来る道中で見た周辺環境の悪化は年々迫ってて来ているのではないかと感じました。
また、後で近くに住んでいる方に聞いた話ですが、山ビルが大量に出始めたのはここ最近の話だそうですし、流量も昔と比べると、かなり減少したとか・・・

将来、日本全国でこのような素晴らしい環境がなくなってしまうのは、本当に耐えがたいです。
でもそこに向かって進んでしまっていることは事実だと思います。
何とかして守りたい。
そのために自分にできることは、こつこつとやっていこう。

投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | 記事URL

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