軍司

2015年3月20日 金曜日

名古屋だがや

えーお客様のお宅に足を運ぶたびに自分の家を建ててみたくなるもんです。 
桜の花芽が今か今かと膨らんでおります、春がすぐそこまでやってきておりますのを、肌で感じる今日この頃みなさんいかがお過ごしでしょうか、お久しぶりですぐんじです。

僕も高田造園に入社して間もなく1年が過ぎようとしていますが毎日猛烈な忙しさとともに、新鮮な時間を過ごしております。

さて最近の我々といいますと、怒涛の遠征現場の真っただ中であります。
静岡の三ヶ日の作庭現場もやりつつさらにそこから車で90分、愛知県は名古屋市N邸のお宅にやって参りました。
しかし天気は生憎の



雪景色ということでしたが、少しも寒くないわということで現場に到着するやいなや、既存の玄関前アプローチの解体工事からです。地元の協力業者のjinen gardenこと江川さん親子や山採りのスペシャリスト渡部さん等協力のもと着々と庭の景色が変わっていきます。




しかしこの庭にスコップをさしてみますと物凄い固い土壌、有機物のない微生物が暮し難いような土壌でした。

そこで、土壌改良です。微生物の働きにより土壌を団粒化する有機肥料や炭を混ぜ、そして酸素の少ない土に手入れで発生した剪定枝を敷き詰めて土を被せそこに木を植えていきます。

はじめは僕も理解するのに時間がかかりましたが、つまり大事なのは酸素だということことです。

間違っていたらまた勉強します。剪定枝を土の中に詰める事で、空間ができそこに空気が出入りします。そうすることで微生物の働きが活発になり有機物を分解して土の性質が変わっていき木の根が張りやすい土壌になっていくということだとおもいます。

ただ、枝に土を被せるとガスが発生し木の勢いを劣らせるということもあります、そこで登場しますのが、炭であります。炭にはそのガスを吸収する働きがあるそうです。
この炭には色々な働きがあるそうなんですが、詳しくはもっと勉強してから伝えたいと思います。
さらに縦穴を掘り竹筒をさしておけば、ガスが抜け空気も出はいりしますね。



高田造園ではこの炭が大活躍しておりまして、高田親方の手はいつも真っ黒くなっております。


庭を造るのが僕らの役目でありますが、庭という空間は直接地球の環境に繋がっているんだなとあらためて築かされております。




地元のみんさんの協力のもと5日間で完成となりました、名古屋の庭です。これからどのような表情を見せてくれるのか楽しみですね。




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2015年2月 8日 日曜日

もうすぐ春ですね

高田造園スタッフブログをご覧の皆様、遅れましたがあけましておめでとうございます。2015年も残すところあと11か月ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。 去年の5月に入社して嵐のような毎日があれよあれよと過ぎていきます、僕です軍司です。

昨年千葉にやって参りまして、様々な人と出会い日々貴重な経験をさせていただいております。今年は去年よりも積極的に情熱的にアクションを起こしていきたいと思っております。みなさん今年も宜しくお願いします。

さて、正月休みがはるか昔の事のように感じます、高田造園は正月明けから植木畑で全力で動き動き回ります。コナラを中心とした樹木達を移植して根回しをしていきます。冬の間に一度堀上げる事で太い根を切り、その周辺から新しい細かい根を発達させておきます。そうする事でお客様のお宅に植栽するときによりその土地に健康に根付かせる事ができます。
高田造園から独立した文造園事務所の文さん、御弟子さんのジュンさんも応援に駆けつけてもらいながら、みんな冬でも汗を垂れ流しながら樹木を掘るは掘るは堀りまくりました。高田造園の強化月間だそうです。もはや高田道場でした。

そして現場にも参ります、初めて僕が行ったのは去年の6月の梅雨の時期だったとおもいます、世田谷にありますM様邸が完成しました。


等々力渓谷へ歩って行ける自然豊かな素晴らしい環境にありますこのM様邸は、僕の中でも愛着のある現場でした。
自分たちで型枠から作り、洗い出しで仕上げました版築の笠石や


そして洗い出し駐車場とアプローチ



と時間はかかってしまいましたが、手造りなものが時間とともに少しずつ表情を変えながら住む人の心をほっこり温めてくれる事でしょう。一旦はこれで完成ですが、樹木達も大きくなれば、土には草やコケが生えます。ここからどのような庭空間になっていくのか僕たちも楽しみにしたいと思います。M様ありがとうございました。

さて完成したしたからといってのんきな事は言ってられません、今進行中のお庭は鎌倉、相模原、三ケ日と次から次に待ってくれてます、お客様のもとへ今日も高田造園のトラックは走ります。そして近々名古屋入りするという噂を聞きつけました。まずは皆が無事に辿り着けることを願って今日はマウスをおきたいと思います。



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2014年11月29日 土曜日

雨にも負けず

時が経つのは、本当に早いもんで2014年も残すとこ後1か月になりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今のところクリスマスの予定はありません、寂しくなんてないんだもん僕です軍司です。

いよいよ年末に向けて、高田造園でも手入れ周り、そして造園工事と泣く子も黙る程の嵐のような慌ただしさを迎えております。


そんな中、この日向かいますのは、もうじき完成を迎えます世田谷区にあるM様邸です。

これは植栽が終わった頃の写真ですが、ここから石畳、洗い出しアプローチ、版築そして現在制作中の雑木の枝の枝柵など、ここM様邸では高田親方の面白いアイデアをふんだんに詰め込んだ、新鮮で温もりを感じる事のできる空間が日に日に形を現しております。

そして今日は駐車場の洗い出しであります。重量のある車の乗り入れにも耐える耐久性と見た目の美しさが求められる部分です。

砂、セメント、3分砂利を正確に混ぜ合わせ型枠の中に流し込んでいきます。
はい、だいたいここまででお昼です。
ここから仕上がる絶妙な固さになるまで、昼飯を食べながら待ちます。
そして曇った空を眺めながら何気なくウェザーニュースを見てみると、、、こここここれ雨降ってくるやないかいッ

と慌ててご飯をかっこみ、ここから怒涛の仕上げの洗いの始まりです。
今にも降り出しそうな空すら見ずに、椎名先輩が鏝、刷毛、スポンジとあらゆる道具を使いこなしカラフルな砂利たちが見えてくるまで洗っていきます。
そして僕はセメントがついたスポンジを受け取りバケツの水で洗いそしてまた渡すという阿吽の呼吸で椎名先輩と雨よ降らないでくださいと叫びながら仕上げていきます。

そして雨は無残にも僕たちに降り注いできます。がしかし間一髪には間に合いませんでしたが何とか無事に仕上げることができました。


雨に打たれながら作った洗い出しです。これから月日が経つにつれどのような表情を見せてくれるか楽しみです。

この日の帰りの車内は施主様に頂いたタオルを顔に巻き付け、暖房MAXで震えながら帰りましたが、次の日もピンピンと働くことができました。

人生と同じで晴れる日もあれば冷たい雨の降る日もある、身思って学んだ日でありました。


そして我らが高津戸ダーチャにも何やら動きが、、、


作業小屋が姿を現してきています。そうです天候はまたしても雨、しかし柱を支えてる人や見守ってる人たちの心は晴れているに違いありません。


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2014年11月 1日 土曜日

目指すは富士山

部屋の窓から外を眺めていますと、一枚また一枚ひらひらと赤や黄色やオレンジ色さまざまな色の葉が宙を舞っております、もうそこまで冬が近づいてくるのを肌で感じる今日この頃ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。ご無沙汰しています、軍司です。
ずいぶん久しぶりのブログになりましたが、最近の高田造園は、遠征に大地の再生講座、そして飲み会や畑仕事とさまざま事をやらさせて頂いております。 もちろんお庭造りも、つくば、世田谷、相模原、そして浜松と慎重にそして大胆に段取りしながら進めております。一度にすべての出来事を書きますと、きっと僕の頭がパンクしてしまいますので、今回は僕自身初の2泊3日での出張現場をリポートしたいと思います。

この日朝の5時に事務所を出発して向かいますのは、はいここです

そうです静岡県です。片道5時間という現場に道具や樹木を満載に積み込み三ヶ日インターを目指します。睡魔と戦いながらなんとかお客様の待つ浜名湖のほとりの素敵な別荘地へ辿り着くやいなや、植栽工事の始まりです。しかし今回は僕たち以外に地元の強力な助っ人がいます。ナインスケッチの田中さんをはじめに地元で活躍する造園業の皆さんに協力していただきました。
あいにくの雨の中、あれよあれよと樹木達が自分たちの新しい住まいに植わっていきます。固い地盤の中、木炭などで土壌改良をしていきます。木炭や竹炭は通気性や保水性が高いので、水分を蓄えてくれて植物の根を張りやすくしてくれます。

そして予定以上にはかどり一日で全ての樹木を植え付ける事ができました。
長時間の運転、そして植栽と疲れきった身体を癒す宿は、現場から徒歩3分の温泉付きの宿です。ここで夜はまるで遠足気分のような心地良さを味わいながら、地元の食材を頂きました。そして部屋に帰ってみますと、僕は椎名先輩と一緒に部屋だったんですが

新婚さんやないかーい

初めての出張現場に不安がありましたが、素敵な景色に気持ちよく仕事をすることができました。まだこの現場は数回行くことができるので楽しみにしておきたいと思います。


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2014年9月14日 日曜日

タタタタキ

えー時が経つのは本当にはやいもんで、むさくるしい夏が過ぎ寂しいような嬉しいような気分ですが、もうすっかり秋の香りがしてまいりますがみなさんいかがお過ごしでしょうか? 
この夏を何とか乗り切り入社した5月から6キロも体重が落ちました、絶好調軍司達也です。
読書の秋、食欲の秋、向井千秋、食べ物が美味しくなる時期ですが、冬までに少しずつ肥えていこうと思っております。

秋といいますと、紅葉シーズンですね。落葉樹たちが冬眠りにつく前に私たちに色とりどりの景色を見せてくれます。いい季節がやってまいりました。


さて涼しくなり仕事もはかどります我々高田造園チームがこの日むかいますのは、新しくお庭を造らさせてもらいます、市川市の山小屋風の建物が素敵なお客様のお宅です。
まずは、なんといっても植栽です。コナラやモミジ、ヤマボウシ、アラカシ、シラカシなどの高木たちを植えていきます。二階建ての建物の屋根に届いてしまう程の背丈の物もあります。なのでクレーン車からだいぶはみ出てる樹木達を見て、施主様の奥様も大分驚かれていました。



主木となる高木たちを植えると大分庭の雰囲気が変わり始めますが、これからまだまだ植えていきます。

そして次の日に行いますのが、タイトルでもあります三和土です。メインの庭となります建物際の犬走にこの三和土(たたき)を用います。真砂土に石灰と苦汁を加えると固まる性質を活かした、セメントが無かった時代から用いられてきたものです。調湿性があり、冬は温度低下を抑え、暑い時期になると、涼しい地温が伝わり蓄冷して低温の冷放射面となり涼しい空間を造ってくれます。
土でできてますので環境にも良く、とてもエコジカルなんです。

がしかしいざ施工するとなるとこれがなかなかに大変なんですね。
まずは真砂土、石灰、苦汁をマゼラーという機械でまぜあわせます。

これがマゼラー君です。
分量をきちんと測りながら混ぜていきます。今回僕は竹内先輩とこの混ぜるチームでした。そしてきちんと混ざった事を確認していよいよ高田親方と椎名先輩が待ち受けるたたきチームへ運びます。

そして慎重にそしてダイナミックに地鏝と言われる道具を使って  パンパンパンっ タンタンタンっと一気にたたいてたたいてたたたたきあげていきます。
塩が貴重だった時代は、たたきをしてる人から溢れる汗を塩、苦汁として使っていたそうです。それほどに手間暇がかかるということですね。

確かにコンクリートを使えばもっと楽に施工できることでしょう、がしかしコンクリートは環境にも人にもあまりいい影響があるようにも思えません。何よりも愛がありません。触って見ればわかりますが冷たい無機質なものです。に比べて土や木は生き物ですから、呼吸をしています、触れてみても温もりがあります。愛を感じることができます。
自然にあるものを使う、それが造園の魅力であり面白いところです。

そして完成した三和土です。




苦労して造ったものにわ作り手も愛着がわきます。次第に苔がのったりと月日の経過とともに様々な表情を見せてくれる事でしょう。 
また完成しましたら報告したいと思います。

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