椎名

2014年7月21日 月曜日

野草料理

こんにちは、椎名です。

 台風が去り夏の日差しが照りつける中、間もなく訪れる梅雨明けに不安も感じつつ、今月6日に早くも夏の体造りを行う為栃木県のとある農場に野草料理を食べに行ってきました。

 今ではやっている所が珍しい無農薬栽培を行っている農家さんで、畑や田んぼの周りには防風林等が点在し豊かな森と水が多様な生き物の住処となり無農薬を可能にしているようでした。

  (豊かな自然が多様な生物の住処となり様々な天敵との生存競争の中で稲や野菜等の天敵となる生き物をコントロールしている。)

 
 無農薬とは思えない程すくすくと健康的な野菜達の傍らに生える雑草。

そう、今回の料理の主役達は雑草です。

 野草料理?と聞いて驚く方も多いと思います。山菜とかであればわかりますが、山菜以外でも食べれる物があるの?という疑問が残りつつも今回のターゲットはこちらです。 



 写真に写っているのは、ツユクサ、ヒューナ、イヌビユ、ヨメナ、ノカンゾウ、カキドオシ等々、こんなにも多くの食べれる野草がある事に驚きました。

 薬効がある物も多く、中でもカキドオシ(写真左手前)はお茶等にして飲む事により糖尿病治療薬として副作用の認められない薬草として認められているものらしく古くからヨーロッパでは民間薬として利用されてきました。

 さて、徐々に野草の見方が変わり始めた所で料理に入ります。

 
 野草料理の基本はアク抜きです。アクが強いと体に負担がかかるので3工程に分けてアク抜きをします。

 先ずは用意したなるべくアクの少ない若葉の部分の野草を用意して茹で、水に晒し、最後に醤油で揉んでアクを抜きました。



水に晒している中間工程です。見た目もだいぶ食べれそうになってきました。

この後に醤油に浸して絞ったらアク抜きも終了です。

今回の料理はノカンゾウの炒め物、ツユクサの磯辺和え、フューナとイヌビユの白和え、フューナとイヌビユのしぐれ味噌、冷汁素麺、トマトの炊き込みご飯、茄子の酒粕味噌炒め等々盛りだくさんでした。




 皿に盛り付けると野草とは思えない立派なものになりました。

この後野草料理をベースにお代わりも大変美味しく頂きました。

 農薬を使った野菜を食べるのが当たり前となっている現代、こうした農薬に頼らずその季節に合ったものを頂く。

 季節の変化に伴い体調も変化する。その時取れる旬のものを上手に取り入れる事で先人たちは体調管理を行ってきました。
 

こうした食による処方という考え方の上で野草料理もこれからの時代の食材として取り入れて行くべきものかもしれません。




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2014年7月 4日 金曜日

木柵の効果

皆さんこんにちは、椎名です。

梅雨入り後早くも3週間が経ち雨の日や曇り空、突然の雨に晴れを恋しく思いながらも現場は進んで行きます。

天候に左右されながらもこの時期は、工事に手入れと現場が重なる時期でもあるので大忙しです。

その為高田造園では現場を分けての作業を行わせて貰っています。

通称工事組と手入れ組です。

今回は工事組の紹介をさせてもらいたいと思います。

千葉県印西市の今週着工したばかりの現場です。



リガーデンのお庭です。御覧の通りいくつかの既存木が有りその樹木の掘り取り、仮植から行います。

今回のお客様は元々雑木の庭に興味があったらしく既存の樹木もヤマボウシやシラカシ、ソヨゴ、ヒメシャラ等高田造園でも良く使う樹種が多く植えられていて年数が経ち、良い状態に育っているます。為景観に馴染んでいます。



掘り取った樹木は根っこを切断している為根巻き後仮植を行います。

その土地で育った樹木をその場に植える。仮植といえども景観に馴染みますね。今後の植栽が楽しみです。

掘り取り、仮植が終わると木柵工事に取り掛かります。

木柵はやはり雑木の庭の雰囲気を演出するのに欠かせないもので無機物では出せない柔らかさや木の温もりを伝えてくれます。



先ずは高さの設定です。

周りの景色を隠し過ぎず、ある程度の景色を取り込む事で緑の線を取り込んで行きます。

敷地外の景色を庭に取り入れ連続性を持たせる。
昔の日本庭園等で用いられていた借景の技法です。



 
今回は板と板の隙間を広めに取り隣地の低木の緑等も板の隙間から取りこめる用に仕上げました。

今後入る植栽工事が楽しみです。

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2014年5月31日 土曜日

茨城県現場完了報告

 こんにちは、椎名です。

先週に引き続き今週も作業を行っていた茨城県現場の完了報告をしたいと思います。

まず週初めに行ったのは植栽地足元の整地作業です。

植栽地足元に盛り上げられた土は1つ1つを山に見立てて整地され、山頂から裾野にかけて尾根を表現する為、自然が織りなすいびつな形を表現するのが特徴的です。



 後日仕上げ作業で敷き詰められた園路用のウッドチップを敷き均らすと、植栽された樹木と薪ストックの作る風景が、より一層山の雰囲気を引き立てていました。

  
 ウッドチップは転厚する事で雑草をコントロールするだけで無く輻射熱を防いだりもしてくれるすぐれものです。
クッション性のある材質にほのかに香る木の匂いに誘われ、思わず園路を歩きたくなるようでした。

 樹木の整地作業が終わると次は駐車場の工事に取り掛かります。

 今回の駐車場の仕上げはマサ土を使用した三和土(たたき)仕上げで、今回はこの土に酸化マグネシウム(海水からの数種の工程を経て作られる天然由来の成分)を混ぜて使用しています。

 
 
 この酸化マグネシウムは水に反応して混ぜた土を硬化させていくのですがその硬化の過程で二酸化炭素を固定するという環境に優しい優れものです。

  
 セメント製品程の初期の強度はありませんが、使用していく過程で増していく強度や年月と共に変化していく三和土の風合いの変化はセメント製品には出せないアジとなって表情を変えていきます。

 
 
 
 
 
 


  完成したばかりの駐車場の三和土です。この三和土も樹木の成長と共に今後どう変化して行くのか楽しみです。

  
  
  駐車場も終わり芝を張ると完成です。

  
  今回使用した野芝は雑木の庭の作る木陰にある程度耐えられるもので、根も深く地中から吸い上げられた水分は蒸散作用によって葉の表面から放出し地表面の温度を冷やす為です。

 

  芝張り後の完成写真です。植栽された樹木が建物側へと木陰を作っていました。

  
 玄関脇にあるテラスは屋根もある為完全な日陰となっていて、樹木によって冷やされて流れてくる風が気持ちよく思わず腰をかけてしまうような空間でした。

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2014年5月24日 土曜日

茨城県現場進捗状況

お久しぶりです。 椎名です。

ゴールデンウィーク明けから約3週間ぶりの更新と少し間が空いてしまいましたが、前回も紹介させて貰いました、現在も進行中の茨城県の現場です。




木策工事を行いました。

今回はシンプルなデザインの木柵です。

今は腰程の高さと目隠しとしては低いのですが、植栽が入る事によって景観が引き締まっていきます。


 (植栽途中)
植栽2日目午前中の写真です。






 (植栽後)

植栽3日目です。植栽が完了した所ですが、まだ駐車場の仕上げ工事や園路、植栽の足元整地等が残っています。

後日完成写真を紹介したいと思います。
















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2014年5月 3日 土曜日

常総市現場着工

 こんにちは椎名です。

先週また新しく茨城県常総市で現場が着工しました。

現場付近には、畑や田んぼ等が広がっており通勤の道すがら見える田んぼには水が張られ、鏡のように景色を映し出す光景にしばし目を釘付けにされていました。

 
着工初日は植栽からです。

この時期の落葉樹は新葉からの養分の吸収と蒸散によって消費する水分を根から大量に吸い上げる必要が有り、植物の移植(根の切断)は難しい時期となります。

 
その為、樹木の休眠期である冬の間に、あらかじめ根を切り戻しておいた植物を中心に根を崩さないように掘り取り、運搬されます。

後の植え付けまでの工程はいつもどおり、植栽後の樹木の根元にたっぷりと水を与える事でこの時期の樹木の根の活着を促します。




北側薪棚の脇に植栽された、コナラ、モミジ、アカシデ等、先ずは高木樹種の植栽から始まり、続いて玄関前の石積みの工事です。

今回は面積みという積み方で正面を見える方向に向けて積み上げていく方法です。

この場合の正面とは、面が平らな面の事をいい自然石を用いた正面の見極めや石材選びは熟練を要します。




今回の石積みはちょっとした段差の工程差を埋める為の土留めなのでそんなに高い土留めでは無いのですが、絶対に崩れてはいけません。

ここで言う崩れないとは10年20年という単位では無く100年、もしくはそれ以上持つような強度で崩れない物を作るという事です。

この石積みにはセメントを一切使わずに石の噛ませだけで積んでいます。

セメントは風化によって耐久性が落ちる上に地震などの衝撃に強く有りませんが石同士で噛ませた場合は振動によって更に噛ませの強度が強くなるそうで、城積み等にも用いられています。

 石の間に噛ませ石を突き込みます。

この後植栽をして地覆植栽が入る事でまた石積みの雰囲気が変わっていきます。

植栽は次回木柵が終わってからの紹介となりますが、また随時現場からの報告をしていきたいと思います。








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