松下

2019年7月29日 月曜日

梅雨寒から一転猛暑の今日この頃。



関東では例年よりも一週間以上梅雨明けが遅れ、
梅雨明け宣言前にすでに夏の暑さで汗が吹き出る気候の中。

皆様はどうお過ごしでしょうか。

先日までの仙台出張明けの代休を利用ししばらくご無沙汰しておりました
ブログを執筆しております。



こちらは仙台のお施主様宅で、まず行いました敷地際の
通気浸透を改善する作業の後です。

現場は小高い丘陵地の住宅地に建っており、
海側を見ると一望できるような好立地にあります。

ですがその擁壁を施工する際には、
下地に再生砕石で締固められているため、
表層の雨水が浸透しにくい状況です。

まず家周りに植栽を施す前にその擁壁際を溝掘りし、
点々と縦穴を穿っていき、有機物を絡ませ処理を施した後に
土を埋め戻していきました。

こうすることで土地の水や空気が擁壁際で滞ることなく、
擁壁際で下に浸透していき、枝葉が分解していく過程で
土中に菌糸を誘導し、擁壁際に植えた樹木の細根や菌根と
リンクするときネットワークで覆われ、
土地の微生物環境とともに、樹木がより良く成長していきます。

今は苗木レベルの樹木たちも根だけでなく、
土中の微生物のネットワークが整うと、
土の中の細かい水分や養分にも手が届くようになり、
それにともない細根も発達していきます。

細根が発達すると樹木上部も比例して成長し、
枝葉を暴れさせずバランスよく茂らせていきます。

一般的には樹木の細根自体が水分や養分を吸い上げると
思われているかもしれませんが、
その先には根っこと共生する菌や、土中で生息する菌がいて
その微生物たち経由で細根に供給される水分や養分の方が
量としても比較にならないほど多いのです。



擁壁際の水脈浸透処理の後に植栽をする場所には
樹木がそこで下に根を張りやすくするよう、
下地を耕しながら竹炭、籾殻薫炭を混ぜ合わせます。

また下地の中にも縦穴を穿ち竹炭を埋め、炭柱とします。

その上に稲わらと炭をまき、敷葉工法で土をかぶせ
その上に樹木の鉢を置いた状態です。

高田造園では植栽といえども一般的に行う、
穴を掘って樹木の鉢を入れて埋め戻すのではなく、
下地を撹拌しその上に樹木の鉢を置いて土を覆土する方法です。

「植木鉢を地面に置いておいたら気づいたら下の水抜き穴から
 根っこが出て地面に根を張って取れなくなっていた。

 それを放っておいたらさらにどんどん
 木として成長してしまった。」

そういう経験をされた方も多いのではないかと思います。

樹木は下地に根を張れば、後は菌との共生の中で
水と空気を求め根も発達していきます。

また地面よりも高い位置に植えることになるので
表層に水や空気が滞ることもありません。

埋め戻す土は客土する黒土だけではなく、
現場にもともとあった溝掘りして出た土を半々ぐらいに混ぜ合わせ、
さらに菌が絡みやすいよう薫炭を配合します。

あくまで現場で出た土は運び出さず、
その土地の情報としてその土地に還す。

擁壁際での水脈整備作業においても、
現場にもともと主のように鎮座しているカシの剪定枝を
混ぜ合わせています。

その場のものはできるだけ持ち出さず、
その場の情報として還す。

これは高田造園のポリシーの一つです。

全部が全部100%そうするのは不可能かもしれませんが
造園という仕事は、工夫次第で循環型で仕事をしていける
業種の一つです。

リユースとしてゴミとして扱わないことで
処分するものを増やさない。

またその土地の情報として還元する。

自分の感覚の中にもこの感覚が染み込んでいくよう
修行期間中には繰り返し思い起こそうと思います。

今回は写真をゆっくり撮れる余裕がなく
実際の写真が少なく申し訳ありませんが、
その後、二日目の作業で覆土し、植栽マウンドの周りにも
縦穴、溝堀を施し有機物処理を施し、
先週の仙台の仕事を終え戻ってまいりました。

また今週後半にお伺いするまで体力を回復させつつ、
千葉での手入れでお待たせしておりますお客様宅にも
お伺いさせていただきます。

寒いぐらいの涼しい梅雨が一転、
酷暑猛暑と予想されそうな夏がもう直、到来しそうです。

皆様、体調管理には十分に留意され、お過ごしくださいませ。


投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | 記事URL

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