松下

2017年9月18日 月曜日

夏と秋の交錯する今日この頃。旅の振り返り



9月に入ってからは30度を下回る日が続き、
蝉の鳴き声とともに秋の気配も感じられだした、
台風一過の空が広がる今日この頃。

皆様はどうお過ごしでしょうか。

高田造園設計事務所では、先々週鋸南富山にあります
お宅の工事を竣工させていただき、
先週からは別のお宅の住環境工事に着手させていただいております。

こちらはその敷地を囲う木柵施工の様子です。



土留と柱を立てこみ、見切りに石を据え付けた様子です。

柱には太鼓材を用い、自社で焼いたものを使っています。

太鼓材とは丸太を太鼓落としという、
丸太材の木口の長径を縦軸にし、

左右の丸みの背板を挽き落とし、
木口が太鼓を側面から見たような形状にした材です。

カラマツなどが用いられ、実際に持ってみると重く強度があります。



高田造園で以前からお世話になっている大工さん一行に来ていただき
柱立て込みから2日間という短時間で木柵が完成しました。



一緒に仕事させていただく中でやはり勉強になることが数多くあり、
ホゾを切って木材を合わせる技術、
現場に応じた終端の収め方など、
仕事をしながら色々と学ばせていただきました。

また今週以降、工事が進展していくにつれて現場の雰囲気が変わっていく様子が
楽しみです。


さて、話は少し遡りますが、高田造園では8月にお盆休みをいただき、
その休み期間中に関東近郊を散策してまいりましたので、
その旅行記を少し書かせていただきたいと思います。




ここは鎌倉市内にある切通しの一つ、亀ヶ谷坂(かめがやつざか)です。

鎌倉は一度仕事で赴き、周りの起伏に富んだ地形や山々に
興味が湧きましたので、このお盆休みに行ってきました。

鎌倉という地は、東西北の三方を山々で囲まれ、
南を海に面した土地であり、鎌倉への出入りには険しい峠を越える必要があり、
敵の攻撃を守る軍事的な要害の役割を果たしました。

そのために鎌倉へ出入りするために丘陵を切り開いて設けられたのが
切通しという道でした。

亀ヶ谷坂は建長寺の池の亀が引き返すほどの
勾配であったことに由来するものだそうですが、
現在はまっすぐにかつ緩やかに整備され、
その面影はありませんでした。

しかし、整備されてからも時間が経ち、苔むした感じが何とも言えぬ
雰囲気を醸し出していました。


ここを自転車で下りぬけ海蔵寺へと向かいます。



こちらは海蔵寺への道すがらたまたま見つけた、
畑奥の丘陵に掘ってあったやぐらと呼ばれる岩窟横穴式墳墓跡です。

鎌倉の至るところでこのやぐらと呼ばれる洞穴は確認できます。

やぐらは、鎌倉という平地の少ない土地の人口が当時急激に増加ししたことで、
墓地の場所が都市部に確保できなかったり、
奈良京都からの石工を含んだ職人集団が進出してきたことを背景に、
鎌倉中期から室町中期にかけて作られた納骨兼供養堂です。



海蔵寺の駐車場にも巨大なやぐらがありました。


また境内への道すがらにも穴が掘られた跡が確認できます。




海蔵寺の境内にもやぐらが多くあり、中には五輪塔や宝篋印塔などが置かれ、
おそらく遺骨を安置したであろう納骨穴が掘られています。






ただ鎌倉時代から800年という年月を経る中で水が湧き上がったのか、
穴の中は水が溜まっています。



水を導くために掘られたであろう溝もあり、
その後に掘られたのかは定かではありません。



こちらは、海蔵寺境内奥の切通しを抜けた場所にある十六井戸とよばれる
やぐらです。



縦横4×4合計16の地面に掘られた穴があり、
一般的なやぐらと同じであれば納骨穴ですが、
十六という数字は仏教の金剛界の四仏に、
それぞれ近しい仏様を4人ずつ配した十六大菩薩になぞらえたものとも言われ、
正確なことは分からないようです。

奥壁には観音菩薩像と弘法大師像が祀られています。




海蔵寺庭園は公開されていませんでしたが、
やぐら群の際から覗くことはできました。

さて、海蔵寺でやぐら群を堪能した後に、
地図上で見つけ気になったので、
化粧坂(けわいざか)切通しへ向かいました。



化粧坂切通しは、鎌倉時代末期、新田義貞本隊が鎌倉攻略のため
攻め入りましたが突破することができなかったという場所です。

この過酷な道を登り昔の乱世の武士たちがどのような思いで
攻防を繰り広げたのかと思いを馳せます。

マウンテンバイクを押して登ろうかと近くまで寄り付きましたが、
軽登山レベルの山道に泣く泣く引き返します。


そしてそのあとに一路向かったのが鎌倉東側にあります
瑞泉寺というお寺です。



瑞泉寺は嘉暦2年(1327年)、夢窓疎石を開山として創建した寺で、
本堂裏に庭園があり、岩盤を削って作られた禅宗様庭園で、
書院庭園の起源となったといわれています。

参道は良い感じで草、苔に覆われ、木々に抱かれるようにして
本堂へと続きます。

木々の隙間から差す優しい光が、何とも言えない心地よさを
醸し出してくれます。

本堂へと登る階段は途中で二つに分かれます。



作られた時代の異なる二つの階段があり、
左を男坂、右を女坂と呼ばれているようです。

男坂の後に女坂ができたようですが、
時代こそ異なれど、その二つの道が織り成す空間が絶妙で、
思わず足を止めてしまいます。

どちらの階段から登るか迷いましたが、
最終的にはそれぞれの階段を1往復してみました。

やはりどちらの景もそれぞれに良さがありましたので、
どちらがよかったとは言えません。

男坂に劣らぬ雰囲気が女坂にもありました。



女坂の下りです。

入口へ曲がり続いていく景色に杉の大木が
歴史を感じさせます。


そして、いよいよ本堂の方へ。



本道裏にあります、夢窓疎石の作庭による方丈書院の庭園です。






こちらにもやぐらが掘られており、庭の景を構成する一部となっています。
このやぐらでは修行僧が座禅を組んでいたとも言われています。

中の様子は目視でよく確認することはできませんでした。



今でこそ心字池があったりと庭の骨格が姿を現していますが、
この遺構は長らく埋もれていたらしく、
古図面と発掘調査の結果に基づいて、
1970年にほぼ創建当初の地割に従って復原したものなのだそうです。

そしてこの庭は、鎌倉に現存する鎌倉時代の唯一の庭園として
国の名勝にも指定されています。


今回鎌倉滞在は1日という行程ではありましたが、
鎌倉の歴史に少し触れることができ、
その土地を少し知ることができました。

また機会がありましたら、今回行くことのできなかった
鎌倉七口と呼ばれる切通しや、やぐら群を散策してみたいと思います。

稚拙な文章ではございますが、今回はこれで筆を置かせていただきたいと
思います。

季節の変わり目、皆様体調を崩されませぬよう、ご自愛くださいませ。




投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | 記事URL

2017年7月17日 月曜日

東京都内先日竣工のお庭

梅雨明け宣言もままならぬまま、関東では猛暑と呼べる日が続いております。

日中の日差しでさえもジリジリと焼けるような熱さを感じ、
半袖シャツで出かけると腕はもう真っ赤になるほどの日射です。

千葉で最初の夏を迎え、関西と変わらず日中は暑いと感じつつも、
夜は気温が下がり、風も涼しく、朝起きる時も爽快な涼気に包まれます。



ただ近年各地では雨の降り方も極端で、一昼夜で100ミリを超えたり、
朝は寒く、昼はものすごく暑いという今までの温帯の気候では
考えられないない気象状況に直面しています。

日本も徐々に亜熱帯化してきているとは聞いていましたが、
最近は身をもって実感せざるを得ない状況に感じます。

そんな変化の激しい気候の中、高田造園設計事務所でも
お客様のお宅へ手入れに工事に、順次お巡りしております。


こちらは先日竣工いたしました東京都江戸川区にあるK様邸の
住空間の様子です。



先日竣工したとは思えないほどの木々の木立がやさしく
その空間を包み込みます。

木々の間から差し込んでくる初夏の光も、眩しさを木々が受け止め、
緩やかに土へと運びます。



園路両側には植栽マウンドを配し、雑木林の中の小道を歩いているような
気分にさせてくれます。


庭奥にありますウッドデッキも木々に囲まれ、涼しげです。



こちらは着工日にとった一枚です。




この空間に木々が入れば、あっという間に緑あふれる瑞々しい空間へと
様変わりしていきます。




植栽マウンドにはマウンドごとに廻り縁に横溝を設け、
その地形の谷となる場所には縦穴を掘り、
地中の水の集まる場所を作ることで、
マウンド地下部の水の動きを作り出し、木だけでなく土も含めた全体が
健全に成長できるようにしていきます。




また、竣工時にもかかわらず、高木類にも一切支柱は施さず、
樹木の鉢を寄せあわせて植えることで、通気通水環境の整った条件下の樹木は
ある程度の時間でお互いの鉢の中に根を進出させ絡ませていきますので、
木々どうしがお互いを支えていってくれます。




庭の園路の途中に設けられた立水栓も
なんとも木々の谷間の渓谷のように
涼しげで良い感じです。



こちらも一般的な排水口への排水施工は行わず、
深い穴を掘り、使用した水が地面へと還元される蛇口です。


 

前庭の様子です。

玄関ポーチに至るまでの園路は深岩石を使用し、
落ち着きのある導きとなっています。

その後方にある木材で囲った植栽枡の周りにも縦穴通気通水改善を行っており、
将来は木々の根が土で極めた深岩石のアプローチの下側にまわり込み、
石は根に支えられる構造です。

セメントやモルタルなどの化学素材は
必要なところ以外は極力使用しません。

親方の話を伺っていると元々の日本の土木造作は、
木々や自然と一体化して長年支えられてきており、
昔の日本人はそのことをよく理解し、むやみに力で押さえ込まず
うまく自然の力を受け流しながら利用してきているのだなと
私も最近そのことに興味を抱き始めてきました。

もっと古人の知恵を学び、今の造園として生かさなければ
昨今の過酷な自然状況には対応できないと感じつつあります。


道路を車で走っていましても、無理に山を削り、
無理やりコンクリート擁壁で抑えられている山をよく見かけます。

高田造園でお世話になりだして、そういう物に対してより関心が向くと、
目撃するたびに何とも言えない気分になってしまいます。

豪雨のニュースで道路が、山諸共に崩れている映像を見るたびに
山は、自然は、今のやり方に警鐘をならしているように見えます。

ただ私たちも、高速道路の利便性などその恩恵に授かっていることは事実で、
この問題の答えは、今はまだ自分では分かりません。

ただひとつ言えることは、今の開発造成は土地や山があれば伐り開き、
人の思うがままにし、古人たちのように自然に畏敬を持ち、
人間も自然の中で生かされているという視点が欠落しているように思います。

先日土気のダーチャフィールドで行われましたイベントに参加されている
無邪気に走り回る子供たちを見ていていても、
肌で風を感じ、素足で土や草の感触を知り、鼻で季節の匂いを感じる。

そういう自然の中での感覚が大人になってからも
心地よさ、気持ちよさの感覚を養ってくれるように思います。

このような自分自身の人と自然への洞察を深めつつ、
人へも自然へも寛大な自分へと成長していけるよう
明日からも精進していきたいと思います。

投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | 記事URL

2017年6月21日 水曜日

昨年施工の庭空間の今年の現状。

今年は空梅雨かと思っていた矢先、
スコールのような強烈のような雨にも見舞われた今日この頃,,
皆様はどうお過ごしでしょうか。

高田造園設計事務所では、この時期は春の手入れにお伺いしながら
住空間作りにも一軒一軒丁寧に心を込めてお伺いしております。

そんな最近の事務所の現状をご報告したいと思います。



少し前にはなりますが、こちらは都内で昨年竣工しましたI様邸の
今年の様子です。

私は施工時はおりませんでしたので初めて伺いましたが、
植栽の様子や空間の雰囲気や居心地はとてもよく、
順調に庭が育っているような様子でした。



今回は特段お庭の手入れでお伺いしたというわけではなく、
庭の現状確認と、建築資料研究社から刊行されております庭誌の取材で
写真撮影等が行われるということで、
今回は親方に同行させていただきました。

そこは都内武蔵野の住宅街の中でありながら、
中に入るとそんなことを忘れてしまうような空間でした。







こちらは庭の中に設けられた庭の落ち葉を貯めておくストックヤードです。

庭の中ではこちらも周りに木々に溶け込んで景をなしています。



こちらは奥のウッドデッキテラスへと続く、石の園路と木々のトンネルです。
水を打たれた石が気持ちよさそうに木々に馴染んでいます。



木々に囲まれて午後の昼下がりの読書とうたた寝が
とても気持ちよさそうなテラスです。

樹木の下部、植栽マウンドの下草の間からは後から生えてきた草が
目を吹き始めていました。



高田造園では、この私たちが雑草と捉えてしまいがちな草も手入れでは
無闇やたらに抜いたりはしません。

背丈がある程度育って大きくなってきたものは鎌で庭の感じを読み取りながら
刈り取ります。

地際から刈るのではなく、その場に応じた刈高で残してやることで、
草を敵対するのではなく、あくまで庭の構成物の一員として扱います。

適度な高さで何度か刈って管理してやることで、
地下表土付近で細根を生やさせ、地上部の発育も穏やかにしていき、
次第にその草が落ち着く高さでおさめていきます。

草が後から生えてくるというのも、庭や住空間が育っていく過程であって、
そこで人間が草とともに付き合っていくことが大切なのだという考え方は、
高田造園にお世話になってから身に付いた感覚です。

庭の中でも小さな虫や野生の草、木々、目視で確認することのできない微生物が
共存しているのであり、
私たち人間もその一部としてそれらの生き物と向き合っていくべきなのだと
親方のもとで造園をやっていると気づかされます。

そう言った意味では今までの自分の造園や自然との向き合い方が
大きく変わってきています。

そういう感覚が少しずつではありますが、身に染みこんできているのは、
今後自分が造園に従事していく上では必ず役に立っていく感覚であると感じていますので、
日々仕事の中で自分の自然に対する感性を高めていき、
その場の情報を感性で読み取れる造園人になれるよう、
精進してまいりたいと思います。


投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | 記事URL

2017年5月13日 土曜日

4月施工の環境改善作業



春の陽気を通り越して、初夏の気配すら感じるこの頃、
皆様はどうお過ごしでしょうか。

仕事をしていましても日中はシャツ一枚で過ごせるほど
汗ばむ日が続いております。

高田造園設計事務所ではめまぐるしく動く時間の中で
日々の仕事を必死で淡々とこなしていっております。

私が入社しましてからも早2カ月が経とうとし、
今までの仕事とは異なることに少し戸惑いながらも
楽しく充実した日々を過ごさせていただいております。

ようやく千葉での生活にも慣れまして少しですが
生活にゆとりも出てまいりました。

それでは4月から今に至るまでの仕事の様子を
少し振り返らせていただきたいと思います。



こちらは先月、千葉県大多喜町で行われました
環境改善の様子です。

両側を斜面で囲われ、さらに写真上方より広がる広場の
最も低い場所となっているため、
周りの水が集まりやすい場所であります。

そのため、斜面と平地との境には横溝を掘り、
斜面を流れた水がそこで地中へ染み込みやすくするよう
横溝を切り、さらに地形を読み、谷となっている場所へ、縦穴を施し、
落差をつけることで、空気と水を地中へと送り込み、
穴以外の周辺の土中の水と空気の循環もよくしていきます。

私の文章からは親方のような真意をついた解説はできませんが、
徐々に各作業の真理を理解し皆様にも説明できるよう
日々精進してまいりますので、
少々稚拙な文章にお付き合いくださいませ。

広大な敷地でありますので重機を用いて掘っていき、
縁はスコップで直角に切り落とし、
雨水の流れで縁が崩れないようかつ、
地中にしみ込まれるよう気を配ります。

この土地は夏になると写真からは想像できないほどの草が生え茂り、
歩くとヒルが足にまとわりつくというような環境であったそうです。




こちらはその土地のさらに下方、
地中にしみ込んだ水と、周りの傾斜地の
水の集まる谷地形になった場所です。

もともとは水の流れのあった場所だそうですが、
先ほどの土地とこの地の間に施工された
車路の土木施工などが原因で
水が枯れてしまったようです。

そこにまた重機を推し進め、より深い穴を掘り進めていきます。

穴の横側は今後も管理しやすいよう
小型の重機の通れる幅の園路が穴側へ崩れないよう
園路縁に丸太や枝でしがらを同時に行いながら、
進めていきます。

この写真のさらに下方は崖状になっており、
この地を経由しみ込んだ水が地中より染み出しておりました。



ただただ結果の写真がなくて申し訳ありませんが、
この作業が終わるころには周りより溢れ出した水が
段々状に掘削された穴に溜まり出し、
さらに穴上部からの水が下方へも移動して、
最初の状態からは考えられないほどの水量の水が
溜まっていく様子が確認できました。

今まで何気なく山から流れる沢の様子を見ていましたが、
この経験からも改めて山の川の源流はこうした山の地に蓄えられ水が
地中より浸み出し、海や私たちの住む地を流れていく過程で集まった
ものなのだと気付かされます。




穴の横へおりる斜面は段切し、階段を設けることで、
通行のしやすさと、傾斜地の土の流亡を防ぎます。

写真ではわかりづらいですが、
階段の周りにも溝と穴を設け、
枝を絡ませ、周辺の通気通水処理も施します。

表土は落ち葉でマルチングすることで、保護します。

高田造園ではそこであるものは極力利用していきます。
落ち葉は周辺の落ち葉をかき集めたものです。




こちらは山を背にお宅が建っているのですが、
その裏山とお宅の境界に施工された横溝と縦穴の様子です。

山から流れてくる水がそのまま流れ斜地を崩してしまわないよう
そしてその地に水が浸み込みやすくするよう、
平地との境界を垂直にスコップで切り込み、
その水が溝に落ちるよう掘っていきます。

さらに地形を読み、溝の谷となる水の集まる場所に
縦穴を施します。

さらに、別の日にはこの小さな裏山に上がり、
傾斜地の地形を読みながら穴を掘り焼いた竹炭を入れたり、
小さな段をつけ、炭をまきました。

まだまだ不勉強で説明に理解が少々伴いませんが、
地中にまいた炭にはそれ自体の持つ多孔質による保水、通気性、
また微生物の棲家となることで、微生物を土中に増殖させ、
さらに菌糸をまとわりつかすことで樹木の細根の成長を助長するなど、
様々な効果があるようです。

ただ、なんとなく感覚でしか理解のできていない私でさえも
今回の施工の終わるころには、
炭や横溝、縦穴改善の効果も相まって、
その地がなにか涼しく、作業の前後では
なんとなく冷涼な雰囲気の変わった感じを
実感できました。

仕事ではありますが、今自分たちのやっている作業によって、
土地の状態が変化し、より良くなっている気配を感じ、
今後もそれを見守らせていただくことに
楽しみに感じております。

お施主様のN様には施工中大変お世話になりました。
この場を借りて御礼申し上げます。
ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

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2017年4月 7日 金曜日

はじめまして、ご挨拶。

はじめまして。
今年度から高田造園設計事務所に入社いたしました
松下と申します。

私はつい先月まで関西で同じく造園業の会社で
働いておりました。

すでに入社して1週間が経とうとしておりますが、
毎日新鮮な経験をさせていただいております。

関西に住んでいた私が、わざわざ関東の
高田造園設計事務所でお世話になろうと
思いましたのも、高田親方のご活躍を
雑誌やインターネットを通して拝見させて頂き、
ぜひお近くで庭づくりや環境に対する見解や造作を
学ばせていただきたいと考えたからです。

今まで何年か造園業という業界に身を置いてきましたが、
その中で疑問に感じたことや、
木は枯れるのにどうしてそうなるのか分からない、
そしてそれをはっきりとお施主さんに原因を説明できない
自分にジレンマを感じていました。


高田親方は、私たち造園を経験してきた者からしましても
目から鱗の視点で樹木、自然、環境、土、
それをとりまく環境へアプローチされています。

ただ木を植えて、肥料をやって人が木や庭を管理する。
草刈りや草引きに追われて、業者を呼ぶ。
業者が管理する。
自然を掌握しようとする。

管理しきれずに木が枯れる。


本来庭とは何のためにあるのか。
なぜ人は木を身近に植えようとするのか。

そう考えると人は自然の中で育ってきて、
その中で人の営みを育んできたことに気づかされます。

そこには自然への畏敬や、感謝の気持ちも
持ち合わせていたように思います。

今もそのように考えておられる方もいらっしゃいますが、
世間では、自分たちの癒しのために木という小さな自然を身近におきたい、
自分たちのスペースに緑を取り入れたい、
人間ありきで自然を見ているのも事実です。

私自身この造園業に身を置いている立場でありますので
そこにもっと目を向けて自分の仕事として取り組んでいきたい、
そう思い高田造園設計事務所へ入社させていただきました。

わずか1週間という間でしたが、その間も親方の話を伺っていると
その考察の深さ、自然の読み方に勉強させられます。

これからお世話になる間、多くのことを学ばせていただき、
高田造園設計事務所を卒業する頃には少しでも親方の感覚に
自分が近づけるよう毎日努力してまいりたいと思います。

これからどうぞ皆様、よろしくお願いいたします。

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