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2014年3月27日 木曜日

園路の洗い出し----千葉県市川市にて

こんにちは、梶原です。

このところ、雨ふりも多いですね。現場が中断することも多くもどかしくもありますが、突風が運んでくる空気の匂いの変化や、道すがら満開のコブシが告げてくれる新しい季節の訪れに、なんとなく気持ちが和らぎます。

さて、先日よりお伝えしている茨城県鹿嶋市の現場と同時進行で、春の嵐のなか、市川真間の現場が着工をむかえました。

敷地前を通っている真間山弘法寺に続く道には、この地で読まれた歌などがあちこちに掲げられており、かつての歌人や文豪がふらっと散歩でもしていそうな雰囲気です。

左は、初日の様子です。
 




うららかな陽気のなか、今日は大先輩とともに、玄関へと続く園路の洗い出しの作業です。


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左に写っているのが、文造園事務所代表の佐野文一郎さんです(以前、高田さんのブログにも登場されていましたね)。
仕事中はピリリ、休憩のときは底抜けに明るく、まるで太陽のような方。高田造園のみなが慕う兄貴分です。

右側は、佐野さんの左官道具をこっそり撮影したもの。「文」印の焼印の目立つこと。
 


































鮮やかな鏝さばきで、あっというまにアプローチが姿を現しました。
さっそく木々が影を落とし、やわらかに映えています。


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アクセントとなっているのは、深岩石や枕木、レンガのコンビネーションです。

石やレンガの際は、丁寧にブラシで洗って、文字通り「際」立たせます。
写真ではまだまだ洗いが足りていませんね。集中力が肝要です....。
 

















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さあ、ここからが洗い出したるゆえん、「洗い」の工程です。

浮き出すアクをスポンジで吸い取る、絞る、吸い取る、絞る、吸い取る、絞る.....
洗い出しはなんとも忙しい工事ですが、このとき、洗いをかけながら砂利が少しずつ顔をしてくる様は、感動的ですらあります。


夕方にさしかかる頃、このように仕上がりました。
細かい砂利が浮き立ってくると、柔らかさのなかに緊張感が宿ります。

材料やその割合いかんによって仕上がりを調整できる洗い出しは、なんだか料理の味付けにも似ているのかも?(今回の配合は企業秘密です...!)

それでは、また次回!

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2014年3月20日 木曜日

事務所紹介その2

もうすぐ4月ですね。
朝はまだ霜が降りたりしてまだまだ寒い日もありますが、少しずつ暖かくなってきたのを感じます。
事務所ではふと足元を見るとフキノトウがこんなに大きく。。。




さて、そんな春の訪れを感じる今日このごろですが、フキノトウの写真を撮ったついでに事務所の中の写真もとったので、今回はそれをご紹介したいと思います。笑

まずは玄関でお出迎え。



メガネザルでしょうか?手はちょっとリアルに作られていて怖いですが、真っ黒で大きな眼が可愛いです。
振り子時計も、しっかり時間を刻んでくれている気がして好きですね。




お次は階段箪笥です。和の雰囲気が事務所にマッチしてます。





暖かな明かりは心を落ち着かせてくれます。


最後は冬の間、大活躍だった薪ストーブです。最近は使う人が増えてきているみたいですが、やっぱりいいですよね。



体の芯から温まるような暖かさで、思わずウトウトしてしまいます汗
古いものみたいですが、作りがかなりしっかりしています。いつごろ作られたものなんでしょうか?
詳しい方がいたら教えていただきたいですね。

木のぬくもりを感じる心地いい事務所です。




訪れた際は、前回紹介させていただいた物も含め、ぜひ実物をチェックしてみてください^^

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2014年3月13日 木曜日

大工塾その2 刻み編

前回より引き続き農具小屋の加工です







倉庫での作業は
構造躯体の梁、柱、胴差(腕)のほぞ・ほぞ穴作りがメインとなります、躯体には釘の一切使わない木組で行います
鑿(のみ)を持ち材木に1つ1つ丁寧にほぞ穴を掘っていきます。
ほぞとほぞ穴がしっかりと合致するように抉りすぎないように気を付け、眠っていた材に再び命を吹き込みます

今でこそ古民家再生で貴重視されるようになった古材
「昔は丸太の材が当たり前だったんだよ、機械がなかった昔は張娜(ちょうな)や槍鉋(やりがんな)なんかで荒く表面を削るだけ、
当然大きな丸太を扱う技術もあったのよ、それが当たり前でね、今はみんなそっちに価値を置いてる。
それを扱える人間もかなり減ったからね、時代の流れだよ」(棟梁)

事務所の古材倉庫を開けると昔の空気を感じます、何十年という年月、自分よりもはるかに年を重ね、生活の一部として生きてきた材木からは人ととの深い繋がり、家を支えてきたという何にも代えられないずっしりとした風格を感じます
それを難なく扱う棟梁からもやはり同じような空気を感じずにはいられません...





ほぞ穴が出来ると早速梁に柱を入れ込みあたりを確認します
円形の梁のなりを柱にひかりづけ(丸太の形状を墨で写し取る作業)を行ない平鑿と丸鑿をうまく使いながら柱のほぞを作っていきます。
胴突き部分はいじめないように線残しで慎重に...とやっていく中、棟梁のトントントンという軽快な玄能の音、髪の毛より細く、墨の1線を見事に残していきます。
思わず見惚れてしまいます





ほぞのできた材から墨をのばすように塗装していきます
出来るだけその材を活かすように塗料は灰墨とサラダ油のみで化粧をしていきます
灰墨と油をよく混ぜ、乾燥したタオルでよくこするように、拭きます。
サラダ油の柔らかな光沢、灰墨の黒は木目を品よく浮き立たせます

と倉庫加工はここまで!
次回 束石に柱建て 上棟編へと続きます
















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2014年3月10日 月曜日

大工塾その1 墨付け編--―事務所にて

進行中の鹿島の現場

週末農業を楽しまれるお客様のご希望により、今週から本格的な農具小屋の施工に取りかかります


棟梁の川上徳房さんは高田造園と10年近くのお付き合い、これまでに鎌倉の陶芸小屋、土塀、佐倉市の古民家改修などで
60年近い経験、磨かれた技術と並外れたセンスで高田造園のお庭に風景を添えてくれます
特に、曲がった梁などの古材(古家を解体した材料)を再利用した小屋作りは遊び心にあふれ、お客様だけでなく周囲に住まわれる方々も楽しみにされるほど、懐かしいようで斬新な思わず目を惹く佇まいです

今回は材料選びからご同行させていただきました

材木はは高田造園の古材置場で小屋の寸法に合わせ太さや曲がり具合などを見ながら扱いやすく、丁度良いものを選んでいきます。
ここに置かれているほとんどの古材が千葉県産の材木です
「その土地でとれた材は強いよ」
棟梁の馴染みの言葉です
「どんなに優れた材でもその土地だからこその強さなんだ、気候が違えば、湿度も違う、東北や関西の有名な材を使ったってその土地の物には敵わないんだよ」
木心を知る言葉はいつも何かを気づかせてくれるようで、一緒にいるときはその言葉の先や思考をつかみ取ろうと気が休まりません。木も人も同じなのだろう...




さて事務所に帰って集めた材料を並べます
材料の加工の前に大事な墨付け作業の始まりです
まずは寸法を測る尺杖から作っていきます。歪みのない真直ぐな材に1尺(約30㎝)ごと印をつけてゆきます。
昔はこの尺杖1本で家を建てたというから驚きです




尺杖を作り次に墨を付けるのは今回の見せ場となる曲がりのある扱いの難しい梁です
よーく木のなりを見つめ尺杖をあてがいます
荷重のかかり具合や屋根の形状を計算しどの面を心にするかを決めます







寸法に余裕をもって切った材にに心墨をうちます
心が決まれば次は陸墨みです




陸は高さの基準となる線のことです、棟に垂木彫りをするのですがこの時になるべく木をいじめない高さに決めます。
心と陸がすべての始まりであり最も肝要な墨となるのです


(陸墨図)


その後、柱位置と垂木の位置を墨付けします

次回大工塾その2 刻み編へ続きます





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2014年3月10日 月曜日

材料買出し。

 こんにちは、椎名です。

今週は、前々から雨の日に予定された深岩石の買出しに行ってきました。

深岩石とは栃木県で取れる天然石で見た目は大谷石とさほど変わらないのですが、水、温度等による風化の耐久性に優れているという点で大きな違いが有ります。

高田造園で使用しているのはこの深岩石で、現在進行中の茨城県の現場でも土留めや園路の敷石、ベンチの足等に使用しています。

深岩石による土留め


深岩石の採掘場所は栃木県鹿沼市、と遠い場所なので今回は2tダンプと3tクレーン車の2台板材を満載で100石。

板材の規格は決まっており横幅30cm×高さ90cm×厚み10cmの物を購入。

他にも棒状の物だったりタイルの規格品等が有りました。

行きは良いのですが帰りは石材を積み重量が重くなる為、それなりの養生道具を準備し朝は5:50に出発。

石切場にようやく到着したのは9:00でした。

石切場に来たのは初めてだったのでそのスケール感に圧巻でした。
手前に積み重なっているのは石を切り崩したままの企画外のものだったり、これから加工して製品化する物等が山積みです。

規格品にならない材料でもこんな物を見せていただきました。

規格外の砕材を利用して石材加工したもので、石のみと石頭という道具を用いて、手仕上げで作っているため深岩石本来の柔らかさがでていました。


深岩石の加工時に出た粉を釉薬として利用した器
こちらも深岩石の特徴が残っていて思わず手に取って使ってみたくなるようなものでした。


材料の性質を知りその特徴を活かした物を作る。自然素材を扱う我々の仕事も素材の表情を読んで使えと良く言われます。

樹木はもちろんの事、木材、石、土までもが材料になる。そのような自然素材についてまたの機会紹介して行きたいと思います。

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